塩釜という港町になぜ阿部善商店が存在するのか。それにはいくつかの理由があります。
まず第一に、塩釜は世界三大漁場の一つである三陸沖を近くに持つ主要漁港として昔から鮮度の良い魚が水揚げされたこと、そしてそもそも塩釜という町はその名が示す通り昔から塩造りの町として栄えたこと、さらには、名だたる酒蔵が数多く存在する理由としておいしい水があるということ。
魚、塩、水、これら3つの素材は、どれも蒲鉾造りに欠かせない大切な要素なのです。
塩釜が日本で有数の蒲鉾の産地として栄えたのはごく自然のことであり、逆にいえばそのすべての要素がそろってこその蒲鉾造りであるということができます。
阿部善商店では、その3要素がそろった宮城県は塩釜市で、昭和元年(大正15年)から蒲鉾を造って参りました。創業から今日までに育て上げてきた、3つの「こだわり」をご紹介します。